- 「ふるさと納税と不動産売却益を併用した場合、どのような節税効果が期待できるのか知りたい」
- 「不動産売却益がある場合にふるさと納税の控除上限額の計算方法を押さえておきたい」
ふるさと納税は、自分の選んだ自治体に寄付を行うことで税金の控除を受けられる制度。
通常、納税しても物品を受け取ることはできませんが、ふるさと納税ではお礼の品として地域の特産品などを受け取れます。
また、不動産を売却した年にふるさと納税を行うと控除上限額が上がり、所得税や住民税が安くなります。
しかし、ふるさと納税と不動産売却益を併用するお得度や、ふるさと納税の控除上限額の計算の仕方が分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、常時4万件以上の返礼品を扱う「ふるさと本舗」が、ふるさと納税と不動産売却益の関係性を解説します。
また、ふるさと納税の控除上限額の計算方法や、不動産売却と併用する際の注意点も解説しますので、ふるさと納税と不動産売却益で節税したい方はぜひ参考にしてください。
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不動産売却益がある場合お得にふるさと納税ができる

不動産を売却した年にふるさと納税を行うと節税効果が高まり、お得です。
不動産を売却することで所得が増え、同時にふるさと納税の控除上限額も上がるため、住民税の控除額が増えます。
不動産売却益に対する課税やふるさと納税の仕組み、節税効果を解説しますので、不動産売却やふるさと納税を初めて行う方は必見です。
不動産売却益に対する課税の仕組み
不動産売却益は譲渡所得に分類され、所有年数によって長期譲渡と短期譲渡に分類されます。
長期譲渡と短期譲渡は、所有年数に応じて異なる税率が適用されるため、長期譲渡と短期譲渡の所有年数や税率を以下の表にまとめました。
| 不動産の譲渡所得の種類 | 不動産の所有年数 | 税率 |
|---|---|---|
| 長期譲渡 | 5年以上 | 20.315%(所得税15.315%+住民税5%) |
| 短期譲渡 | 5年未満 | 39.63%(所得税30.63%+住民税9%) |
たとえば、10年間所有していた不動産を売却して1,000万円の譲渡所得を得られた場合、適用される税率は20.315%です。
この場合、税額は1,000万円×20.315%=2,031,500円となります。
なお、不動産を売却して譲渡所得が発生した場合、売却した年の翌年3月15日までに確定申告を行う必要があります。
ふるさと納税の基本的な仕組みと節税効果
ふるさと納税とは、自身のふるさとや応援したい自治体に寄付する制度です。
実質2,000円の自己負担額で返礼品を受け取れ、2,000円を超える部分は翌年の税金から寄付金控除を受けられます。
たとえば、ふるさと納税で20,000円寄付すると、自己負担額2,000円を差し引いた18,000円が住民税から控除されます。
なお、寄付金控除を受けるには1月1日から12月31日までに返礼品の申込と寄付金の支払いを済ませる必要があるため、注意が必要です。
不動産売却益がある場合の譲渡所得の計算方法とふるさと納税の上限額

初めて不動産売却を行う方や税金に詳しくない方に向けて、譲渡所得とふるさと納税の控除上限額の計算方法を解説します。
計算式を用いて分かりやすく解説するため、本見出しを参考にしながら実際に控除上限額を計算してみましょう。
譲渡所得の計算方法
不動産売却益がある場合の譲渡所得は、以下の計算式で算出できます。
譲渡所得=売却価格−(取得費+譲渡費用)−特別控除額
また、取得費や譲渡費用は以下のようなものが挙げられます。
| 不動産の費用 | 具体例 |
|---|---|
| 取得費 | 土地・建物の購入金額 購入手数料 不動産取得税 登録免許税 測量費 整地費用 建築代金 設備費 改良費用 |
| 譲渡費用 | 売却時の仲介手数料 印紙税 立退料 建物の取り壊し費用 |
特別控除額とは、マイホームの売却時に適用される3,000万円の控除や、土地の収容や交換などに伴う5,000万円の控除を指します。
たとえば、以下の条件で譲渡所得を計算してみましょう。
- 売却価格:8,000万円
- 取得費:500万円
- 譲渡費用:1,000万円
- 特別控除額:3,000万円
これを計算式に当てはめると、以下のようになります。
8,000万円 − (500万円+1,000万円) − 3,000万円 = 3,500万円
なお、もし取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費として計算できます。
ふるさと納税の控除上限額の算出方法
給与所得がある方がふるさと納税の控除上限額を算出するには、以下の手順を踏む必要があります。
- 給与所得控除後の金額を計算
- 住民税所得割額を計算
- 住民税所得割額を合計し、控除上限額を算出
ふるさと納税の控除上限額を計算するには、まず給与所得から社会保険料控除や医療費控除など、各種控除額を差し引いた「給与所得控除後の金額」を計算します。
次に、住民税として課税される「住民税所得割額」を計算します。
ただし、住民税所得割額の計算方法は、給与所得か譲渡所得(不動産売却益)かによって異なるため、それぞれの違いを以下の表にまとめました。
| 所得の種類 | 住民税所得割額の計算式 |
|---|---|
| 給与所得 | 給与所得控除後の金額×10% |
| 譲渡所得 | 長期譲渡:売却価格×5% 短期譲渡:売却価格×9% |
住民税所得割額がわかったら、以下の計算式でふるさと納税の控除上限額を求めることができます。
控除上限額=住民税所得割額×20%÷(90%−所得税率×102.1%)+2,000円
所得税率は個人の所得に応じて異なり、最低5%から最高45%が適用されます。
不動産売却益がある場合のふるさと納税のシミュレーション

以下の条件を設定し、不動産売却益がある場合のふるさと納税の控除上限額をシミュレーションしてみます。
- 年収:500万円(所得控除後の金額)
- 所得税率:20%
- 譲渡所得:3,500万円
- 不動産所有年数:10年
- 給与所得の住民税所得割額:50万円(500万円×10%)
- 譲渡所得の住民税所得割額:175万円(3,500万円×5%)
給与所得による住民税所得割額は50万円(500万円 × 10%)、不動産売却益による住民税所得割額は175万円(3,500万円 × 5%)となり、合計で225万円になります。
この225万円をもとに控除上限額を計算すると、以下のような計算になります。
- 控除上限額=住民税所得割額×20%÷(90%−所得税率×102.1%)+2,000円
- 225万円×20%÷(90%−20%×102.1%)+2,000円=約648,700円
一方、不動産を売却しなかった場合の控除上限額は約145,700円であるため、不動産売却益がある年の方が約503,000円多く控除できることがわかります。
つまり、不動産を売却した年は、ふるさと納税による税金控除の上限額が大幅に増加するため、その分ふるさと納税による節税効果も大きくなるということです。
不動産売却益とふるさと納税を併用する際の注意点

不動産売却益とふるさと納税を併用する際は、以下のような点に注意してください。
- 売却年度内にふるさと納税を行う
- 特別控除を受けられる場合はふるさと納税を行わない方がいい
- ワンストップ特例制度は使えない
それぞれの注意点を確認してから、不動産の売却やふるさと納税を行うのをおすすめします。
売却年度内にふるさと納税を行う
不動産を売却した年にふるさと納税を行うと、翌年に寄付金控除を受けられるためお得です。
2024年度内に不動産を売却したケースを考えてみましょう。
その場合、2024年1月1日から12月31日までにふるさと納税を申し込み、寄付金の支払いを完了させると、2025年の住民税から寄付金控除を受けられます。
ただし、2025年に寄付金の支払いが完了すると、控除が適用されるのは2026年となります。
寄付金控除の適用が2年先延ばしにならないためにも、ふるさと納税は売却年度内に余裕を持って行いましょう。
特別控除を受けられる場合はふるさと納税を行わない方がいい
特別控除には以下の2種類があり、特別控除が適用される場合はふるさと納税を控える方が良いでしょう。
| 特別控除の種類 | 控除額 |
|---|---|
| 居住用財産の譲渡所得の特別控除 | 3,000万円 |
| 収容・交換などによる譲渡所得の特別控除 | 5,000万円 |
控除額は3,000万円または5,000万円と高額であり、控除で譲渡所得が0円になると、そもそも住民税がかかりません。
そのため、ふるさと納税を行なっても控除上限額が上がるようなメリットもなくなります。
ワンストップ特例制度は使えない
不動産売却益とふるさと納税を併用すると、ワンストップ特例制度の対象外になる点にも注意が必要です。
ワンストップ特例制度とは、確定申告を行わなくても寄付金控除を受けられる仕組みで、以下の条件を満たした方が使えます。
- 寄付を行なった自治体の数が5団体以下
- 給与年収が2,000万円以下
しかし、不動産売却で譲渡所得が発生した場合は確定申告をする必要があるため、必然的にワンストップ特例制度の対象外になってしまいます。
特殊なケースにおけるふるさと納税と不動産売却益の関係

売却した不動産が相続物件である場合や、専業主婦が不動産を売却する場合などの特殊なケースでは、ふるさと納税と不動産売却益はどのような関係性があるのでしょうか?
それぞれのケースの注意点を詳しく解説します。
相続した不動産を売却した場合のふるさと納税の注意点
相続でもらった不動産を売却した場合は3,000万円の特別控除を併用できず、譲渡所得税が高くなる点に注意が必要です。
3,000万円の特別控除が適用されるのは居住用財産を譲渡した場合であり、相続した不動産には適用されません。
その代わり、譲渡所得が0円になりにくく、ふるさと納税の控除上限額が上がる点で一般の不動産売却と共通しています。
専業主婦が不動産を売却した場合のふるさと納税の注意点
不動産を売却した専業主婦の方が自身の名義でふるさと納税を行う場合、寄付金控除を受けるには、翌年の3月15日までに確定申告を完了させる必要があります。
ただし、譲渡所得以外に収入がない専業主婦の方では控除上限額が低くなり、ふるさと納税による節税効果があまり期待できない点に注意が必要です。
ふるさと納税を活用した不動産売却益の節税手順

ふるさと納税と不動産売却益を併用して節税するには、以下の手順を踏む必要があります。
- 不動産売却益の譲渡所得を計算する
- シミュレーションを活用してふるさと納税の控除上限額を確認する
- ふるさと納税の寄付手続き
それぞれの手順を参考にして、実際に譲渡所得の計算やふるさと納税の寄付を行なってみましょう。
ステップ1: 不動産売却益の譲渡所得を計算する
次の計算式を使って、不動産売却益の譲渡所得を計算します。
譲渡所得=売却価格−(取得費+譲渡費用)−特別控除額
なお、土地・建物の購入金額や不動産取得税などの費用を足し、合計額から所有期間中の減価償却費を差し引いたものが取得費です。
また、また、売却する不動産が居住用財産の場合には3,000万円の特別控除が適用され、収容交換などの目的で売却する場合には5,000万円の特別控除が適用されます。
ステップ2: シミュレーションを活用してふるさと納税の控除上限額を確認する
次に、ふるさと納税サイトのシミュレーターを活用し、ふるさと納税の控除上限額を確認しましょう。
たとえば、ふるさと本舗の簡易版のシミュレーションを行った場合、今年度の給与収入見込・ご家族の状況・子供の有無の3項目を入力するだけで、ふるさと納税の控除上限額の目安が分かります。
\最短1分で控除上限額がわかる/
ステップ3: ふるさと納税の寄付手続き
ふるさと納税の控除上限額を把握した後、ふるさと納税の寄付手続きを行いましょう。
ふるさと納税の返礼品の申込と寄付金の支払いを年度内に完了させれば、翌年度の住民税から寄付金控除を受けられます。
不動産売却益とふるさと納税に関するよくある質問

不動産売却益とふるさと納税に関するよくある質問をQ&A形式で回答します。
不動産売却益とふるさと納税を併用する前に、ぜひ参考にしてみてください。
不動産売却益がある年は、ふるさと納税の控除上限額が上がりますか?
不動産売却益が発生した年では収入が増え、同時にふるさと納税の控除上限額も上がるためお得です。
しかし、3,000万円や5,000万円の特別控除を活用して譲渡所得が0円になった場合、ふるさと納税の控除上限額は変化しません。
不動産売却後、いつまでにふるさと納税をすれば良いですか?
寄付金控除を早く受けたい方は、不動産を売却した年度中にふるさと納税を行うのがおすすめです。
1月1日から12月31日までふるさと納税の返礼品の申込と寄付金の支払いを完了させれば、翌年度の住民税から寄付金控除が適用されます。
複数の不動産を売却した場合、ふるさと納税の控除上限額はどう計算しますか?
複数の不動産を売却した場合、以下の手順でふるさと納税の控除上限額を計算できます。
- 給与所得控除後の金額を計算
- 売却した不動産ごとに譲渡所得を計算し、合計額を求める
- 給与所得と譲渡所得の住民税所得割額をそれぞれ計算
- 住民税所得割額を合計し、控除上限額を算出
不動産によって売却価格や所有年数は異なるため、以下の計算式で全ての不動産の譲渡所得を計算し、トータルを求める必要があります。
譲渡所得=売却価格−(取得費+譲渡費用)−特別控除額
また、給与所得と譲渡所得の住民税所得割額は、以下の表を用いて計算できます。
| 所得の種類 | 住民税所得割額の計算式 |
|---|---|
| 給与所得 | 給与所得控除後の金額×10% |
| 譲渡所得 | 長期譲渡:売却価格×5% 短期譲渡:売却価格×9% |
最後に、「住民税所得割額×20%÷(90%−所得税率×102.1%)+2,000円」の計算式で、ふるさと納税の控除上限額を算出しましょう。
不動産売却益がある場合にふるさと納税を賢く活用しよう

本記事では、ふるさと納税と不動産売却益との関係性を解説しました。
不動産売却で譲渡所得が発生した場合は、ふるさと納税を行うことをおすすめします。
譲渡所得によって総所得が高くなるとふるさと納税の控除上限額も上がり、高い節税効果が期待できます。
ただし、3,000万円の特別控除などによって譲渡所得が0円になると、ふるさと納税を行うメリットがなくなる点に注意が必要です。
この記事を参考にして、不動産売却益がある場合にふるさと納税を賢く活用しましょう。

