ふるさと納税は給与年収をもとに控除を受けられる金額が決まるため、年収が変わる「転職・退職」タイミングで「ワンストップ特例制度」を利用する際や控除額を調べる際には注意が必要です。
本記事では、転職した年に押さえておきたい以下の「ふるさと納税の仕組み」について、ふるさと納税のポータルサイトを運営する「ふるさと本舗」がわかりやすく紹介します。
転職時のふるさと納税において必要な対応や上限額の違いを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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転職した年のふるさと納税の限度額を調べる方法

転職した年のふるさと納税の限度額は、以下のサイトで簡単に調べられます。
- ふるさと本舗の「寄付可能額をしらべる」
- 総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」
特にふるさと本舗の「寄付可能額をしらべる」ページでは、給与収入や家族構成ごとの限度額の詳細な表が掲載されているため、転職前後の給与収入がわかる場合にはすぐに限度額を把握できます。
またふるさと本舗では、会社勤めの方と個人事業主の方用の「寄付可能額を調べられる簡易・詳細シミュレータ」も用意していますので、より的確な限度額を知りたい場合にご活用ください。
転職したときのふるさと納税の控除上限額の計算方法

ふるさと納税の控除上限額は、源泉徴収票などが手元にあり所得金額がわかれば、自分自身でも計算して求められます。
ここでは、転職した際に押さえておきたいふるさと納税における控除上限額の計算方法について、以下3つのケースに分けて紹介します。
より正確な控除額を知りたい方は、それぞれ該当する場合の計算方法を参考にしてください。
年収が上がる場合の控除額計算
その年に転職を行い、年収が上がる場合の控除額の計算方法は以下のとおりです。
控除上限額 = (新しい住民税所得割額 × 20%) ÷ (100% – 転職前の住民税の税率 – (転職前の所得税率 × 1.021)) + 2000
※1.021は復興税率、2000は自己負担額です。
※住民税所得割額は、源泉徴収票をもとに「(給与所得控除後の金額 – 所得控除の額の合計額)×10%」の計算式で求められます。
※所得税率は国税庁の「No.2260 所得税の税率」で確認可能です。
年内に再就職する場合は、転職前・転職後のみではなく、転職前後を合算した住民税所得割額で計算する必要がある点に注意しましょう。
また、上記の計算式にあるように控除額は住民税所得割額や所得税率をもとに求めるため、年収が上がることで大幅に増えるケースもあります。
たとえば、転職前の1月~6月の収入が250万円(想定年収500万円)で、転職後の7月~12月の収入が300万円(想定年収600万円)の場合、その年の上限額は500万円の控除額6.1万円から転職前後で合算した年収550万円の控除額6.9万円です。
さらに、翌年からは年収600万円の控除額が適用され、7.7万円まで増えます。
年収が上がる場合には、より高額な返礼品を手に入れられるため、上記の計算式を参考に調べておくとよいでしょう。
年収が下がる場合の控除額計算
年収が上がる場合の控除額の計算方法は、以下のとおりです。
控除上限額 = (新しい住民税所得割額 × 20%) ÷ (100% – 転職前の住民税の税率 – (転職前の所得税率 × 1.021)) + 2000
※1.021は復興税率、2000は自己負担額です。
※住民税所得割額は、源泉徴収票をもとに「(給与所得控除後の金額 – 所得控除の額の合計額)×10%」の計算式で求められます。
※所得税率は国税庁の「No.2260 所得税の税率」で確認可能です。
年収が下がる場合の控除額計算は、年収が上がる場合の計算方法と同様です。
年収が下がる場合には前職に比べ控除上限額が減り、寄付金額を少なくする必要があります。
前年よりも返礼品を減らさなければならない可能性もあるため、上記の計算式を参考に正確な金額を調べておくと安心です。
無収入期間がある場合の控除額計算
無収入期間がある場合の控除額の計算方法は、以下のとおりです。
再就職を年内にした場合(例:6月に退職し、無収入期間1か月を経て再就職)
控除上限額 = (新しい住民税所得割額 × 20%) ÷ (100% – 転職前の住民税の税率 – (転職前の所得税率 × 1.021)) + 2000
再就職を年内にしなかった場合(例:6月に退職し、年末まで無収入)
控除上限額 = (転職前の住民税所得割額 × 20%) ÷ (100% – 転職前の住民税の税率 – (転職前の所得税率 × 1.021)) + 2000
※1.021は復興税率、2000は自己負担額です。
※住民税所得割額は、源泉徴収票をもとに「(給与所得控除後の金額 – 所得控除の額の合計額)×10%」の計算式で求められます。
※所得税率は国税庁の「No.2260 所得税の税率」で確認可能です。
無収入期間がある場合には、年内に再就職するかどうかで計算方法が異なります。
たとえば、想定年収600万円(月収50万円)の方が6月に退職し12月まで無収入だった場合には、300万円がその年の実収入です。
そのため、600万円の控除額7.7万円ではなく、300万円の控除額2.8万円が適用されます。
ふるさと納税ではその年の実収入で計算するため、無収入期間がある場合には前年よりも控除額が減る可能性もあるため、大まかに計算しておくとよいでしょう。
転職時のふるさと納税の手続き方法とは?

ふるさと納税では、転職のタイミングや無職期間に応じて申告の手続き方法が異なります。
ここでは、転職時のふるさと納税の手続き方法について、以下3つのケース別に紹介します。
ふるさと納税の手続きを誤ると控除が受けられない可能性もあるため、該当するケースをしっかりと確認しておきましょう。
年度内に転職する場合の手続き
年度内に年末調整をしてくれる会社へ転職する場合は、「ワンストップ特例制度」を利用できます。
ワンストップ特例制度とは、確定申告の代わりに、特例申請書と確認用添付資料を自治体へ送付するだけで控除を受けられる手続き方法です。
なお、このケースでは確定申告でも手続き可能ですが、申請手続きの手間を省きたいならワンストップ特例制度の活用をおすすめします。

年度をまたいで転職する場合の手続き
年度をまたいで転職する場合は、年末調整の代わりに確定申告を行う必要があるため、ふるさと納税においても確定申告が必要です。
確定申告の手続きは、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」もしくはお近くの確定申告会場で行えます。
なお、確定申告には期間が設けられており、毎年「2月16日~3月15日」の1か月間しか受け付けていないため、遅れないように注意しましょう。

退職後しばらく無職になる場合の対応
退職後しばらく無職期間が続く場合は、確定申告が必要です。
ふるさと納税は所得税と住民税に対して税額控除を受けられる仕組みであるため、収入がない無職の場合にはふるさと納税の税制メリットを受けられません。
そのため、税制上で得をするためにふるさと納税の活用を検討しているなら、再就職後に利用することをおすすめします。
退職金はふるさと納税の上限額に影響しない

ふるさと納税の上限額にはボーナスも含まれる一方で、退職金は相当大きな額でない限り影響しません。
退職金用の控除があり、所得税が大幅に控除されるからです。
そのため、ふるさと納税の上限額を自分で求める際には、退職金を除外した額で計算しましょう。
ふるさと納税の翌年に退職してもワンストップ特例制度は利用できる

ふるさと納税のワンストップ特例制度の利用にはさまざまな条件があるため、転職後・退職後に利用できるかどうか知りたい方も多いはずです。
結論からお伝えしますと、ワンストップ特例制度はふるさと納税の翌年に退職しても利用できます。
ここでは、転職・退職後に押さえておきたいワンストップ特例制度について、以下の内容を紹介します。
転職後もワンストップ特例制度を利用できる条件と手順
転職後もワンストップ特例制度を利用できる条件は、以下のとおりです。
- その年における寄付先の自治体が5つ以内
- 確定申告や住民税申告が不要な給与所得者
- 自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を申請期間内に提出
- 転職などで申請書の内容に変更があった場合は、翌年の1月10日までに自治体へ変更届出書を提出
参照:制度改正について(2015年4月1日)|総務省
上記の条件に当てはまり、ワンストップ特例制度を利用する際には、以下の手順で進めましょう。
- 寄付先の自治体を1つ~5つ選ぶ
- 各自治体へのふるさと納税時に「ワンストップ特例制度の利用」を選択
- 自治体から送付される申請書に必要事項を記入
- 本人確認書類を添付して期限内に返送
ワンストップ特例制度を問題なく利用できた場合には、翌年度の住民税が減額されます。
転職に伴う住所変更時のワンストップ特例手続き
ワンストップ特例制度の利用可能条件の中に「住所変更の届出」に関する項目が含まれているため、転職に伴い住所を変更する際には寄付先の自治体へ以下の手順で変更手続きが必要です。
- 総務省発行の変更届出書をダウンロード
- 必要事項を記入
- 住所変更が確認できる本人確認書類(マイナンバーカードなど)を添付して、自治体へ郵送
なお、住所変更の手続きは期日(翌年の1月10日まで)が決まっているため、早めに済ませましょう。
転職や退職をした際にふるさと納税に関するよくある質問

最後に、転職や退職をした際にふるさと納税に関するよくある質問を紹介します。
転職前に寄付したふるさと納税の控除額はどの年に適用されますか?
転職前に寄付したふるさと納税の控除額は、翌年に適用されます。
ふるさと納税では寄付をした翌年分の住民税が減額される仕組みであるため、転職によって年収が増減した場合でも、転職前に寄付した分の控除額は影響を受けません。
ふるさと納税をした後に退職した場合、控除は受けられますか?
ふるさと納税をした後に退職した場合でも、関係なく控除は受けられます。
無収入になった場合も、退職前の給与収入に応じて控除が適用されるため、退職に伴いふるさと納税の税額控除がゼロになることはありません。
転職した年のふるさと納税の控除上限額は、前職と現職のどちらの年収で計算すればいいですか?
転職した年のふるさと納税の控除上限額は、前職と現職の年収を合算して計算します。
ふるさと納税ではその年に得た総所得を基準として控除額が決まるため、どちらか一方の年収だけで計算することはできません。
転職や退職をしてもふるさと納税を賢く活用しよう

転職・退職後もふるさと納税の税額控除を最大限に得るためには、それぞれで必要な対応を把握しておくことが大切です。
特に、控除上限額の計算やワンストップ特例制度の申請手続きについては、転職後でも適切に行えば、税制メリットをしっかりと得られます。
今回紹介した転職・退職後に必要な手続き方法を押さえて、ふるさと納税を賢く活用しましょう。
なお、ふるさと本舗ではふるさと納税を賢く活用するための情報を多数紹介しています。
「還元率の高い返礼品を知りたい」「ふるさと納税の仕組みを詳しく理解したい」方は、ぜひご活用ください。

