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生活福祉資金貸付制度とは?低所得者が審査に通過する条件と市役所などへの申し込みの流れ

生活福祉資金貸付制度とは?低所得者が審査に通過する条件と市役所などへの申し込みの流れ

「生活福祉資金貸付制度」とは、主に民間の金融機関のローンの審査に通過できない方を対象とした行政の融資制度です。

ですが実際に申し込んだ方からは、「審査が厳しい」といった声も聞こえてきます。

そこで今回は、生活福祉資金貸付制度の概要とその審査に通過する条件について、分かりやすくまとめました。

目次

生活福祉資金貸付制度(緊急小口資金)に申し込めるのはどんな人?

生活福祉資金貸付制度へ申し込めるのは、一定の条件を満たした世帯に限られます。

まずは審査を受けるための、前提条件について解説します。

①低所得者世帯

所得が少ない世帯は、年齢や障害の有無にかかわらず生活福祉資金貸付制度への申し込みが可能です。

ここで言う「所得が少ない」とは、目安として住民税が非課税となっている世帯を指します。

自分が住民税を支払っているか分からないという場合には、お住まいの地域の市役所などに問い合わせてみると良いでしょう。

生活福祉資金貸付制度は、「世帯」に向けた融資制度です。

申込者本人の所得が低くても、同じ世帯に安定した収入のある家族がいる場合には利用できません。

②障害者世帯

世帯に障害者がいる場合も、生活福祉資金貸付制度への申し込みが可能です。

ここで言う障害者とは「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」のいずれかをお持ちの方で、等級などは問われません。

③高齢者世帯

65歳以上の高齢者がいる世帯も、生活福祉資金貸付制度への申し込みが可能となります。

「年金担保融資」は新規受付を終了したため、高齢者の方にとっては貴重な借入方法となるでしょう。

生活福祉資金貸付制度の審査に通過する条件

ここからは、申込条件を満たしている方が生活福祉資金貸付制度の審査に通過する条件について解説します。

①あくまで「貸付」のため、最低限の収入と返済能力が必要

生活福祉資金貸付制度は、あくまで「貸付」の制度です。

そのためお金を返せる見込みがないと見なされた場合、審査に通過することはできません。

生活福祉資金貸付制度には元金の返済が猶予される「据置期間」が設けられています。

この据置期間は、借入の目的にもよるものの最大6ヶ月となっていることが多いです。

一時的に生活が厳しくなっても、6ヶ月のうちに融資を受けることで生活を立て直せるかどうかが、審査通過のポイントとなるでしょう。

②明確で適切な借入目的は大前提

生活福祉資金貸付制度を利用するには、明確で適切な借入目的が必要です。

医療費や介護費、自宅をバリアフリーにするためのリフォーム代や冠婚葬祭のための費用は、最も分かりやすい例だと言えるでしょう。

また、「一時的に失業したため、生活や就活に必要な費用を借りる」「滞納している公共料金を清算する」といった目的での借入も可能です。

一方、「お金を何のために借りて、どのように生活を立て直すのか」を説明できない状態だと、この制度を利用することは難しいと考えられます。

漠然と生活が厳しい、家計を管理できずどうすればいいか分からない、という場合には、お住まいの自治体の福祉課などへの相談が可能です。

③審査に通過しやすいのは「収入が一時的に減少している」方

SNSなどで実際に審査に通過した方の例を見ていると、その多くが「収入が一時的に減少した」状態にあったようです。

その原因は感染症の問題や失業などさまざまなようですが、「働く能力と意思があるにもかかわらず、一時的に生活が厳しい」状態であれば、審査に通過しやすいと考えてよいでしょう。

一方、「病気や障害が継続的なもので、据置期間が終わっても状況が改善される見込みがない」という場合には、審査通過が難しいと考えられます。

生活福祉資金貸付制度の種類とそれぞれの金利

ここからは、生活福祉資金貸付制度の利用目的や種類について解説します。

①「総合支援資金」は生活再建に必要な費用などが対象

現在申し込める「生活福祉資金貸付制度」には4つの種類があります。

そのうち「総合生活資金」は、以下の目的のために利用可能です。

総合生活資金

生活支援費・最大20万円/月
・生活再建までの間に必要な生活費用
住宅入居費・最大40万円
・賃貸契約を結ぶために必要な費用
一時生活再建費・最大60万円
・生活を再建するために一時的に必要な費用
┗滞納している公共料金の建て替え、債務整理に必要な費用 他

一時的に傾いた生活の再建に必要な費用は、この「生活総合資金」でまかなうことができるでしょう。

支払いが猶予される「据置期間」は最長6ヶ月です。

また連帯保証人の設定は不要ですが、連帯保証人がいれば無利子での借入が可能となります。

連帯保証人がいない場合の金利は年1.5%です。

②「福祉資金」は福祉や介護の他、「緊急小口資金」も含まれる

生活福祉資金貸付制度の「福祉資金」には、以下の内容が含まれます。

総合生活資金

福祉費・最大580万円
・冠婚葬祭や医療・介護、就職のための技能習得などさまざまな目的に利用可
緊急小口資金・最大10万円
・緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合の貸付

「福祉費」というと医療や介護がイメージされますが、実際は生活の上で必要な、さまざまな目的のために融資を受けることができます。

こちらの「福祉費」の据置期間は6ヶ月です。

また金利は「総合生活資金」と同様に、「連帯保証人がいれば0%」「そうでなければ年1.5%」となっています。

一方、「緊急小口資金」は生活福祉資金貸付制度の中でも手続きが早く、1週間程度で融資を受けられるのが特徴です。

緊急小口資金は融資額が最大10万円と小さい代わりに、無利子・無保証人で利用できます。

③「教育支援資金」は高校や大学で学ぶための資金が対象

「教育支援資金」は名前通り、教育を支援するための貸付制度です。

教育支援資金

教育支援費・原則最大6.5万円/月
・高等学校、大学又は高等専門学校に修学するために必要な経費
就学支度費・最大50万円
・高等学校、大学又は高等専門学校への入学に際し必要な経費

据置期間は「その学校の卒業後から」6ヶ月間です。

特に毎月融資を受けられる「教育支援費」は、奨学金に近い存在と言えるでしょう。

日本学生支援機構の奨学金との違いは、無利子・無保証人で利用できる点にあります。

④「不動産担保型生活資金」は高齢者向けの制度

「不動産担保型生活資金」は、担保に入れられる住宅や不動産を保有している高齢者のための貸付制度です。

不動産担保型生活資金

不動産担保型
生活資金
・土地の評価額の70%程度までかつ月30万円まで
・生活資金の貸付
要保護世帯向け
不動産担保型
生活資金
・土地の評価額の70%程度までかつ生活扶助額の1.5倍まで
・生活資金の貸付

貸付期間は「借入額が土地の評価額の70%に達したとき」または「契約者が死亡したとき」までとなります。

基本的には契約者が死亡した後に不動産を手放すことを前提とし、生前に売却額の「前借り」をするための制度と言えるでしょう。

民間の銀行における、「リバース・モーゲージ」に近い仕組みと言えます。

生活福祉資金貸付制度を利用するまでの流れ

ここからは、実際に生活福祉資金貸付制度を利用する流れについて解説します。

①一般的な貸付の流れ

「生活福祉資金貸付制度」を利用するための流れは以下の通りです。

生活福祉資金貸付制度
  1. お住まいの地域の窓口
    (社会福祉協議会)に電話で予約
  2. 相談
  3. 申し込み
  4. 審査
  5. 審査結果を知らせる通知書の送付
  6. 契約手続き
  7. 融資

手続きは基本的に、所定の窓口への来所や郵送によって行われます。

②申込先は市役所ではなく「社会福祉協議会」

生活福祉資金貸付制度を担当するのは、地域の市役所ではなく「社会福祉協議会」です。

この協議会は、生活保護の申込窓口としても知られています。

あまり耳なじみがないという方も多いかと思いますが、お住まいの地域には必ず社会福祉協議会の窓口が存在します。

まずは「(市区町村名) 社会福祉協議会」といったキーワードで、お近くの窓口を探してみると良いでしょう。

窓口が見つかったなら、電話を掛けて生活福祉資金貸付制度を利用したい旨をお伝えください。

面談の予約についての案内を受けられるかと思います。

③必要日数は最短1週間程度(緊急小口資金)

生活福祉資金貸付制度の融資が下りるまでに必要な日数は、緊急性や自治体によって異なります。

ただし申込先が「緊急小口資金」であれば、最短1週間程度で融資を受けられるようです。

一方、借入の目的などによっては融資が下りるまでに1ヶ月以上を要することも十分に考えられます。

出来る限り時間に余裕を持たせた上で、相談や申し込みを行いましょう。

④通知より先に振込が行われることも

緊急で必要資金を借りる「緊急小口資金」の場合は、審査結果を知らせる通知が届く前に振込が行われることもあるようです。

緊急の融資を必要とする場合には、インターネットバンキングなどで口座残高をこまめに確認しておくのも良いでしょう。

生活福祉資金貸付制度の審査に落ちても利用できる可能性のある制度

生活福祉資金貸付制度の審査に落ちてしまっても利用できる可能性がある制度には、以下のようなものが挙げられます。

その他の行政の支援制度の例

生活保護資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対する生活の支援
国民健康保険料の減免等仕様はお住まいの自治体により異なる
参考:東京都立川市HP
生活困窮者自立支援制度就労の支援、家計改善の支援などの全般的なサポート
住居確保給付金家賃額を原則3ヶ月間支給
※その他求職者のための支援制度など有り
※その他、各都道府県などが独自の制度を設けていることがあります。

実際のところは生活福祉資金貸付制度よりも適した制度がある場合、面談の段階で社会福祉協議会から案内を受けられるかと思います。

自分がどの制度をどうやって利用すればいいか分からない、という場合にも、社会福祉協議会へ相談してみることをおすすめします。

生活福祉資金貸付制度への申し込みや審査に関するよくある質問と回答

ここからは、生活福祉資金貸付制度への申し込みや審査に関するよくある質問にお答えしていきます。

①信用情報に問題があっても利用できますか?

はい、利用できます。

生活福祉資金貸付制度は原則として、「民間の金融機関から借りられない人」を融資の対象としています。

破産者など信用情報に大きな問題がある方でも、一定の基準を満たせば審査に通過することができるでしょう。

実際、厚生労働省の公式サイトには生活福祉資金貸付制度の利用例として、「債務整理をするために必要な経費」という記載が見られます。

②年金受給者でも利用できますか?

一定の基準を満たし、審査に通過することができれば利用可能です。

これはかつての「年金担保融資」が、生活福祉資金貸付制度に一本化されたことを見てもよくわかります。

③生活保護を受給中でも利用できますか?

一概に不可能とは言えないものの、自治体や状況によって異なるようです。

まずは担当のケースワーカーに相談してみると良いでしょう。緊急性や必要性が認められれば、申し込みが可能かもしれません。

④審査に落ちた後、再度申し込むことはできますか?

はい、可能です。

審査結果に納得ができない場合は、行政不服審査法に基づく再審査請求が可能です。

ただし再審査を受けた場合でも、審査結果が変わるとは限りません。

まとめ

ポイント
  • 生活福祉資金貸付制度の融資対象となるのは「低所得世帯」「障害者世帯」「高齢者世帯」
  • 融資を受けるためには、所定の審査に通過する必要がある。
    あくまで「貸付」であるため、最低限の返済能力と明確な利用目的は必須
    一番審査に通過しやすいのは「働く意思と能力があるにもかかわらず、一時的に収入が減少としている方」か
  • 融資までの必要日数は緊急性などによって大きく異なる
  • 申込先はお住まいの地域の「社会福祉協議会」

生活福祉資金貸付制度に向いているのは、「お金を借りることで、6ヶ月間の据置期間内に生活を立て直せる」見込みのある方です。

一方、病気や障害などにより慢性的に生活費が不足している状況なら、その他の給付制度を利用した方が良いかもしれません。

自分がどの制度を利用すればいいか分からないという場合には、お住まいの地域の社会福祉協議会に相談し、指示を仰ぐのも良いでしょう。

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