無料で利用できる経費精算システム11選を比較!選び方や注意点もあわせて解説

経費精算業務は「経費精算システム」の導入で効率化できます。さらに経費精算システムは、無料で利用できるシステムも多数あるのが特徴です。

本記事では無料で利用できる経費精算システムの比較から、導入する際の選び方や注意点まで解説しています。コストをかけずに経費精算システムを導入したい場合には、ぜひ参考にしてみてください。  

目次

経費精算システムは無料で利用可能

経費精算システムとは、従業員の交通費や備品購入費、領収書の処理など業務を行う中で発生した費用を効率的に精算するシステムのことです。経費精算システムは有料で利用するものがほとんどですが、無料で利用できる製品も少なくありません。

「コストをかけずに経費精算システムを導入したい」「最低限、必要な機能が搭載されていればよい」などのニーズがあれば、自社の企業規模に応じて導入を検討するのは効果的です。

経費精算システムを無料で利用する方法

  • 有料版の無料トライアルを利用する
  • 無料プランを利用する

有料版の無料トライアルでは、多くのサービスで有料版の機能をそのまま利用できるのが特徴です。「まずはお試しで利用してみたい」「自社にあったシステムかを確認したい」などのニーズがあれば利用してみるとよいでしょう。

一方で無料トライアルは14日間や30日間など、期間がシステムによって定められているため、長期的な利用には向いていません。

「無料プランを利用する方法」は、文字通り無料で提供されている機能を利用できます。期間が定められていないため、コストをかけずに導入をしたい場合はおすすめです。

一方で有料版の経費精算システムと比較すると、機能が足りていない場合や利用できるユーザー数に制限があることが多くなっています。規模の小さい企業であれば、無料プランでも十分に対応できますが、導入するシステムの選択肢が少なくなる点は注意が必要です。

無料の経費精算システムの選び方

無料の経費精算システムを選定する際には、以下の4点について確認しておくことが大切です。

  • 無料で利用できる機能を確認する
  • 無料トライアルの場合は期間を確認する
  • スマホ対応かを確認する
  • 電子帳簿保存法対応かを確認する

無料で利用できる機能を確認する

企業によって経費の種類や、ワークフローは異なります。有料版の無料トライアルを利用する場合、無料プランを利用する場合のいずれも有料版と比較すると機能が制限されているケースは少なくありません。

そのため自社の経費精算業務フローを棚卸し、必要な機能を洗い出してから、無料のシステムであっても対応できるかの確認が大切です。

たとえば自社の承認ルートを設定できる「ワークフロー機能」が搭載されている、会計ソフトと連携できる機能が搭載されているなど、無料版に自社に適した機能が搭載されているかを確認しましょう。

無料トライアルの場合は期間を確認する

無料トライアルの期間は14日間、30日間などシステムによって異なります。「トライアル期間がいつの間にか終了してしまっていた」「有料版に自動で移行しており料金が発生していた」などがないように注意が必要です。

また、トライアル期間中は有料版の機能をそのまま利用できるものもあれば、いくつかの機能が制限されている、利用人数が制限されているケースもあるため、あわせて確認しましょう。

トライアル期間中はシステムの操作性やUIなどを確認し、本格的に導入してもよいかを判断していきます。

スマホ対応かを確認する

経費精算システムはスマホに対応していると、より業務効率が上がります。

たとえば交通費精算を行う際に、スマホから駅名を入力し、自動で交通費を計算してくれるシステムであれば、外出先からでも簡単に申請が可能です。また、承認者も外出先からスマホで承認作業ができれば、承認のために会社に出社する必要もなくなります。

スマホ対応によって、リモートワークや営業職の直行直帰にも対応可能です。スマホ対応のアプリがリリースされているか、スマホの使い勝手は問題ないかなどを確認するとよいでしょう。

電子帳簿保存法に対応しているかを確認する

2024年1月1日以降完全義務化された、電子取引のデータの保存を定めた「電子帳簿保存法」に対応しているかを確認するのも大切です。

電子帳簿保存法に対応したシステムであれば、法令遵守はもちろんのこと、紙の原本保存が不要になり、領収書整理や保管の業務が削減されます。

無料で利用できる経費精算システム11選

本章では「無料プランがある」もしくは「無料トライアル」で無料利用できる経費精算システムを、11選として紹介しています。気になるシステムをチェックしてみてください。

【無料プランがある】

【無料トライアルがある】

ジョブカン経費精算(株式会社DONUTS)

『ジョブカン経費精算』は株式会社DONUTSが提供している、クラウド型の経費精算システムです。電子帳簿保存法に対応しているのはもちろんのこと、インボイス制度にも対応しています。

スマホにも対応しており申請業務は、操作しやすい画面で手間を削減。いつでも、どこからでも申請が可能です。また、承認者は承認が必要な申請がある場合は、メールやチャットで通知が届くため、承認漏れも防げます。

無料プラン⚪︎
無料トライアル期間30日間
機能申請書対応
承認+コメント
承認経路作成
入力内容を自動制御 など
※無料プラン機能制限あり(要問合せ)
スマホ対応⚪️
電子帳簿保存法対応⚪︎

ビズトラ(株式会社トランスファーデータ)

『ビズトラ』は株式会社トランスファーデータが提供している、シンプル設計かつ完全無料の経費精算システムです。シンプルな設計となっているため、誰でも簡単に申請業務が可能。利用ユーザー数も無制限で使えます。

さらに出張手配もシステム上で可能。航空券やホテルの予約をシステム上で行い、内容を経費精算と連携させられます。

無料プラン⚪︎
無料トライアル期間
機能一般経費の登録
交通費の登録
登録された経費の一覧作成
承認機能
社員、部署の登録 など
スマホ対応要確認
電子帳簿保存法対応要確認

楽楽精算(株式会社ラクス)

『楽楽精算』は株式会社ラクスが提供している、会社の規模や業種を問わずに導入可能なクラウド型経費精算システムです。

申請された内容は自動で仕訳されるため、手入力の工数は大幅に削減できます。さらに申請後の振込は、振込データを自動作成することで効率化。自社の経費精算ルールにあわせてシステムの設定ができるため、導入後もスムーズな運用が行えます。

無料プラン
無料トライアル期間⚪︎(期間は要問合せ)
機能経費精算
請求書処理
交通費精算
汎用ワークフロー
自動仕訳会計ソフト連携 など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

ジンジャー経費(jinjer株式会社)

『ジンジャー経費』はjinjer株式会社が提供している、スマホ・パソコンからいつでもどこでも申請ができる経費精算システムです。

スマホアプリがリリースされており、アプリからは領収書や請求書を自動でデータ取り込みが可能。誰にでも使いやすい画面設定となっています。申請状況は「未対応」や「対応中」などステータスで可視化できるため、スムーズな承認対応も可能です。

無料プラン
無料トライアル期間1ヶ月
機能規定違反の確認
クレジットカード連携
領収書の読み取り
申請承認
経理処理 など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

『マネーフォワード クラウド経費』は株式会社マネーフォワードが提供している、経費申請から処理まで効率化させる経費精算システムです。

交通系ICカードやクレジットカードなどの各種サービスと連携できるため、経費申請の明細データを自動で取得。対象の明細を選択するだけで簡単に経費登録が行えます。

さらに申請に関する問い合わせは、チャット機能で迅速にやり取りが可能。申請ごとに素早く内容を確認できます。

無料プラン
無料トライアル期間1ヶ月
機能経費明細を自動取得
領収書画像データの自動取得
領収書オンラインチェック
不備入力防止
汎用ワークフロー など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

MOT経費精算(株式会社バルテック)

『MOT経費精算』は株式会社バルテックが提供している、経費精算業務の効率化させるクラウド型の経費精算システムです。クラウドサービスのため、常に最新のバージョンの利用が可能。

申請から承認、精算までを一元化でき、商材や案件ごとのプロジェクト単位での経費精算にも対応しています。リモートアクセスにも対応しているため、テレワークを推進している企業にもおすすめです。

無料プラン
無料トライアル期間⚪︎(期間は要問合せ)
機能経費精算
交通費精算
自動仕訳/会計ソフト連携
スマホ申請・承認
電子稟議・汎用ワークフロー
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

rakumoケイヒ(rakumo株式会社)

『rakumoケイヒ』はrakumo株式会社が提供している、「Google Workspace」 と連携したクラウド型経費精算システムです。

誰でも簡単に使えるシンプルな設計となっており、自動計算や入力内容の確認などがラクに行えます。rakumoシリーズを導入していれば、相互の連携でより便利に利用できるのも魅力です。

無料プラン
トライアル期間30日間
機能交通費次走計算
経費精算書の作成支援機能
印刷機能
インボイス制度対応
経費確認者の情報を表示
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪️

バクラク経費精算(株式会社LayerX)

『バクラク経費精算』は株式会社LayerXが提供している、企業の支出管理をなめらかに一本化する経費精算システムです。

請求書処理から経費精算、法人カード連携をシームレスに行い、電子帳簿保存法にも対応。AIが導入されているため、入力や確認作業が自動化し、担当者の業務そのものをなくします。

無料プラン
トライアル期間⚪︎(期間は要問合せ)
機能領収書一括自動読み取り
二重申請自動検知
交通系ICカード読取り
承認経路分岐
代理申請/代理承認
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪️

SmartFlow(VeBuIn株式会社)

『SmartFlow』はVeBuIn株式会社が提供している、AIサポートが特徴の経費精算システムです。

最先端AIによって入力やチェック業務を自動化し、申請や確認をサポート。電子帳簿保存法にも対応しているため、業務のペーパーレス化にも貢献します。

企業に応じたカスタマイズ設定もできるため、業界・規模を問わずに導入が可能です。

無料プラン
トライアル期間30日間
機能インボイス制度対応
規定違反チェック
稟議書紐づけ
AI-OCR
ワークフロー など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

HRMOS経費 (イージーソフト株式会社)

『HRMOS(ハーモス)経費』はイージーソフト株式会社が提供している、社内の経費精算に関わる業務を電子化および一元化する経費精算システムです。

スマホからの申請、承認も可能で、内容は自動で仕訳されます。電子帳簿保存法に対応していることに加え、定期的なアップデートにより最新の法改正には瞬時に対応できるのが強みです。

無料プラン
トライアル期間⚪︎(期間は要問合せ)
機能交通費精算
出張申請・出張精算
会計ソフト・各種連携
領収書AI-OCR
承認フロー など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪︎

Staple(クラウドキャスト株式会社)

『Staple』はクラウドキャスト株式会社が提供している、法人プリペイドカード一体型経費精算サービスです。

Microsoft Teams、Oracle NetSuite、楽天銀行などのツールとシームレスに統合。AI-OCR機能によって撮影された領収書の情報は自動的にデータ化されるため、経費精算業務の負担を軽減できます。

無料プラン
トライアル期間30日間
機能経費精算自動化
リアルタイム処理
立替精算 など
スマホ対応⚪︎
電子帳簿保存法対応⚪️

無料の経費精算システム導入のメリット

  • コストがかからない
  • 業務負担の軽減
  • 不正申請の防止
  • 経費の一元管理
  • 自社に必要な機能を把握できる

コストがかからない

無料のため、当然コストをかけずに導入ができます。規模の小さい企業であれば、最小限の機能があるだけで運用可能なため、コストをかけずに導入および運用ができるのは大きなメリットです。

さらに有料版の無料トライアルとして利用する際にも、機能性から使用感まで自社にあうかどうかを確認できるのもメリットになります。

業務負担の軽減

システムを導入することで、これまで手作業で申請や管理を行っていた業務の負担を軽減できます。さらに紙での申請よりも素早く承認まで可能なため、業務効率化も可能です。

たとえば従業員が外出先からレシートをスマホで撮影してその場で申請。承認者はスマホに届いた通知からその場で承認ができます。つまり申請者、承認者のどちらも会社にいなくても経費精算の承認まで完了が可能です。

「必ず会社にいなければ対応できない」のようなことがないため、業務負担の軽減につながります。

不正申請の防止

システムを活用すると不正申請の防止が可能です。システムによっては申請内容が間違っている時点で、申請できないものも多くあり、紙での運用では気づかない申請もブロックしてくれます。

また、万が一申請が通ってしまったとしても、「いつ申請されたか」「誰が承認したか」などを把握できるため、問題が発覚した際には経理担当者が記録をさかのぼって不正の発見が可能です。

経費の一元管理

経費に関する情報はシステム上で一元管理が可能です。個人単位や部署単位ごとに経費をどれくらい使っているかの確認もできるため、経費の見える化が実現できます。

たとえばある部署の経費の利用が多い場合には、データをもとにして是正を促す施策を打つなどが可能です。また支社や支店など複数の拠点がある場合でも、システム上で一元管理ができるのもメリットになります。

自社に必要な機能を把握できる

実際に自社にどのような機能が必要かを把握しきれない場合は、無料トライアルを活用して試しで導入してみるのも一つの方法です。

たとえば「ICカードの連携は必要ないと思っていたが、想定以上に交通費精算業務が多かったため、必要な機能だと把握できた」「AI-OCRによって業務効率が上がったので、必要な機能だと把握できた」などです。

実際に利用することで、自社に必要な機能だと把握できるケースも少なくないため、無料の経費精算システムを導入して把握できるのは大きなメリットになります。

無料の経費精算システムの注意点

  • セキュリティに不安がある
  • 領収書が読み取りにくい場合がある

セキュリティに不安がある

無料の経費精算システムは有料の経費精算システムと比較すると、セキュリティ面が脆弱な可能性があります。

経理に関する重要データを適切に保管するためには、強固なセキュリティ体制が必須です。万が一、情報が流出してしまうと重大なインシデントとして、自社の社会的信用が落ち込んでしまいます。

無料の経費精算システムであっても十分なセキュリティが施されているか、自社で利用しているセキュリティツールで対応ができるかなども確認しておくとよいでしょう。

領収書が読み取りにくい場合がある

領収書読取り機能を活用できれば、経費精算業務の手間は大きく削減されます。一方で無料の経費精算システムだと、領収書の読み取り機能が甘く、正確に内容が反映されないことも少なくありません。

電子帳簿保存法が義務化となっている背景もあり、適切に領収書を読み取れるかどうかは、法令遵守の観点からも非常に重要です。

無料プラン導入の際、また無料トライアル期間で適切に領収書が読み取れるか、システム上に反映されるかを確認するようにしましょう。

無料の経費精算システムを賢く利用しよう

経費精算システムは無料プランや無料トライアルを活用すると、簡単に導入ができます。実際に無料の経費精算システムを導入した後に、有料プランでしか利用できない機能が必要だったと気づくこともあるかもしれません。

コストをかけずにシステムを試せるのは経営上、大きなメリットになります。本記事で紹介した無料で使える経費精算システムから積極的に導入を検討して、自社にあっているかをたしかめてみてください。

※本記事では厚生労働省のガイドラインとデジタル庁のワークライフバランスとDX推進に準じ、それを達成する手段と正規の勤怠管理システムを紹介しています。
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